ウォーキング、スケッチ、コーラスなど気の向くままに

アクセスカウンタ

zoom RSS 軍都柏の戦跡を訪ねて

<<   作成日時 : 2007/12/29 22:36   >>

驚いた ブログ気持玉 2 / トラックバック 0 / コメント 0

 歴史を調べることはなかなか面白い。我孫子は勿論のこと、柏の近世史に関する資料を色々と読んでみた。その時、柏は昔「軍都柏」と呼ばれる程各種軍隊が駐屯していたことを知った。柏の葉公園一帯が昔は空軍基地で終戦後米軍に接収されていたことは良く知っている。しかし北柏からすぐ側の高野台に軍隊があったことや、そのすぐ側の宿連寺に高射砲部隊が駐屯したことを知る人は、年配の方や近在に住まわれた方を除いて、多くはないと思う。布施の柏市立柏病院は昔は帝國陸軍病院であったこともこの時知った。柏の葉公園一帯はあまりに有名なのでさておいて、あまり知られていない戦跡を訪ね歩いてみた。
 最初に訪ねたのは高野台にある柏市西部消防署根戸分署。我孫子・関宿線を花野井方面へ進み十字路の交差点に差し掛かる400メートル程手前を左へ入って、真っすぐ700メートル程行った左手にある。この建物はこの辺一帯に駐屯した旧陸軍の馬糧庫で昔の建物がほぼそのまま使われているという。一見戦後に建てられた様に見えるがそういえば屋上に昔はクレーンだったような奇妙な突起物がある。今はどこから見ても普通の消防署の建物にしか見えないが、このような遺物があちこちにまだ残っているらしい。
画像

 我孫子・関宿線へ戻り野田方面へ進む。すぐに歩道橋のある交差点に達する。右へ行くと新大利根有料道路。左へ行くとすぐ左手に高野台児童公園がある。ここに高射砲第二連隊の営門の門柱の一部が移築、保存されている。昭和13年高射砲第二連隊が市川市国府台から当地へ移動し、飛行場の防空に当たった。しかし、八千メートルまでしか弾が飛ばない高射砲は、高度一万メートルを飛ぶB29にはとどかなかったという。高射砲部隊が置かれたのは、柏市根戸の市営住宅一帯で、この近辺はいつも車で通っていたが全く気付かなかった。 
画像


画像

次に向かったのは花野井方面。先程の我孫子ー関宿線を行く、目印となる大洞院を目指して赤い看板の「業務スーパー」の少し先を右に入る。大洞院はすぐに見つかった。美しい古刹である。大洞院に向かって左へ真っすぐに行くとやがて台地の端へ出る。下は柏ビレッジの住宅街。崖際の畑から煙突の様な、大砲の様な奇妙な突起物が幾つも突き出ている。これは終戦間際に開発された秋水という特殊飛行機の地下燃料貯蔵庫址だ。突起物は通気筒。周囲を調べると崖の中腹や下のかなり広い範囲に出入り口や開口部(現在はセメントで固められている)が散在する。インターネットで知った地上部に露出した出入り口はとうとう発見できなかったので又の機会とする。
 住宅地の片隅、台地の縁辺に残っている姿は異様だが、貴重な戦争遺跡であろう。台地端にある燃料貯蔵庫址には、終戦直後引揚者など人が住んでいたとのこと。その後、農家の納屋などとして使用されたが、最近は子供が遊ぶと危険なため、入口や換気孔を塞がれている。
画像


画像

 私が訪れた時は誰もいなかったが、台地の下の方をグルっと回って関連遺跡を探してもとの場所に戻ってみると遺跡のある畑に人がいる、声を掛けてみると土地の所有者とのこと。七十三歳の女性だが遺跡は亡くなった母上がお国のものだからと一切手をつけることなくそのままの状態にして来たらしい。しかし関係機関に問い合わせてみると遺跡も含めて土地の上も下も所有者に帰属すると言われたとのこと。畑の下には地下貯蔵庫が現存するが壊して元の状態にするには数千万円掛かると業者に言われたとのこと。
 数年前は戦後六十年記念で新聞やテレビでも取り上げられインタビューされたらしい。ごく最近のことでは、小学生が面白半分に亀裂から中に入ろうとして3メートルもある空洞の上端部にぶら下がって出られなくなり、知らせを聞いた所有者の女性が駆けつけ子供をしっかりと押さえ大声で助けを呼び消防車や救急車が駆けつけ大騒ぎになったらしい。以来亀裂部を覆ったり換気筒が折れたりしないようにコンクリートブロックをあてがってみたりと色々苦労が絶えないとのこと。しかし「母が守ってきたものですから」とこれからも遺跡を保護し続けようという姿に頭が下がった。
 私有地内のものなので説明板も何もない。こんなものが畑の中にあったのでは保存にお金が掛かり、神経も遣い大変なことだと思う。マスコミにしろ役所にしろ何かあった時だけ「わっと」寄ってきて後は知らんふり。現代日本人の欠点がここに出ていると感じた次第。

月別リンク

ブログ気持玉

クリックして気持ちを伝えよう!
ログインしてクリックすれば、自分のブログへのリンクが付きます。
→ログインへ
気持玉数 : 2
驚いた 驚いた

トラックバック(0件)

タイトル (本文) ブログ名/日時

トラックバック用URL help


自分のブログにトラックバック記事作成(会員用) help

タイトル
本 文

コメント(0件)

内 容 ニックネーム/日時

コメントする help

ニックネーム
本 文
軍都柏の戦跡を訪ねて ウォーキング、スケッチ、コーラスなど気の向くままに/BIGLOBEウェブリブログ
文字サイズ:       閉じる